STORY #16
【子供に「本当の海」を見せたかった】
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〜浜比嘉島413での忘れられない夏〜
梅雨明けの7月上旬、照りつける太陽と湿気に包まれた午後3時。
チェックインには少し早い時間でしたが、カフェに元気な声が響きました。
振り返ると、小さな男の子たちがはしゃいでいます。
「わあ、すっげー!海がこんなに近いの?しかもめっちゃ綺麗!」
スロープから海へと駆け出していく兄弟。潮の香りと温かい海風が頬を撫でていきます。
その後ろから「Sです。チェックインまで、海で遊ばせていいですか?」と、
お母さんが声をかけてくれました。その会話が終わるのを待つことなく、
2人はもう波打ち際で服を脱ぎ捨て、サラサラの白い砂に足を踏み入れていました。
「お兄ちゃん、ずるーい!」「ママ見て!すっごく透明だよ!」「あ、青い魚がいる!ナンヨウハギだ!」
楽しそうな声と波の音が心地よくカフェにまで届き、そこにいた誰もが微笑ましく見守ってくれています。

東海岸にありながら西向きという413の絶好のロケーション。夕方が近づくにつれ、
空がオレンジ色に染まり始めました。「サンセットが始まるよ〜!」という声に、
兄弟は海から顔を上げ、沈みゆく太陽を見つめています。
夕食の準備を始めた18時頃、ついに後ろ髪を引かれる兄弟を連れてお母さんが戻ってきました。
「サンセットが綺麗すぎて、なかなか上がってくれなくて」と笑いながら話す、
頬を真っ赤に日焼けさせたお母さんの満足そうな表情が印象的でした。
夕食はBBQ。BBQの煙が心地よく漂う中、テーブルに着くなり、「いただきまーす!」と声を合わせ、
お肉にかぶりつきます。「海でね、ナンヨウハギが僕の足元まで来てね」「僕、サンセットまで泳いでたよ!」
「オレンジ色の空がすっごく綺麗だった!」と、今日あった出来事を、食べるスピードを上回る勢いで一生懸命話す兄弟。
興奮して話す2人の様子を、お母さんは目を細めて幸せそうに見つめていました。
子供たちが初めて海に足を踏み入れた瞬間の表情、夕日に向かって手を振る無邪気な姿を見ていると、
この仕事をしていて良かったと心から思います。都会では決して見ることのできない、
子供たちの輝く笑顔がここにはありました。
しかし、遊び疲れたのでしょう。潮風と夕日を浴びた一日の疲れからか、弟くんは、お肉の串を持ったまま、
こくりと眠りに落ちてしまいました。お母さんに抱っこされ、早めの就寝です。
その日の夜、きっと子供たちはナンヨウハギと一緒に泳ぎ、美しいサンセットを見る夢を見ていたのではないでしょうか。
翌朝、楽しみにしていた朝食はベーグルサンドをテイクアウト。「チェックアウトまで、もう一度海で遊びます」と、
水着姿の元気な兄弟と一緒にビーチへと向かっていきました。
「いつも忙しくて、なかなかどこにも連れて行けなくて。
ある日、2人が『沖縄の海に行きたい』ってテレビを見ながら言ったんです。
どうせなら、
煌びやかなリゾート地じゃなく、人里離れた本当の海を見せたくて、ここを探したんです」
夕方の便で東京へ帰るという弾丸旅行。短い時間でしたが、子供たちの心には、
この美しい海の光景が深く刻まれたことでしょう。
この旅が、彼らにとって忘れられない夏の思い出になってくれたら、と願いました。
あれから2年。先日、見覚えのあるお名前の予約メールが届きました。
備考欄には「2年前にお世話になったSです。
あの時の2人も、今ではすっかりお兄ちゃんになりました。
今年もよろしくお願いします」と。
きっと、あの時の小さな兄弟は、この海のことを今でも覚えているのでしょう。
子供の頃に見た海は、案外、ずっと心の中に残るものです。
413を続けていると、ときどき思います。
この場所は
特別なことが起きる場所ではありません。
ただ海があって、
風が吹いて、
子供たちが走り回る。
そんな時間が流れているだけです。
それでも多くの人が、
帰り際にこう言ってくれます。
「また戻ってきます。」
413は、
日常の突き当たりにある
小さな場所です。
そして、ときどき
誰かの思い出の中に残る場所です。
お客様の声 「あの透明な海、今でも夢に出てきます。来年も絶対413に行く!」
(当時6歳・弟くん、現在8歳) 「浜比嘉島の海、東京の海とは全然違った!また413で一緒に遊ぼうね」
(当時8歳・お兄ちゃん、現在10歳)

413から見える海について
私たちが「本当の海」と呼んでいるこの場所は、正式には「ふるさと海岸」。
管理された海水浴場ではありませんが、だからこそ残されている自然の美しさがあります。
指定管理のライフセーバーや海中の安全ネットは設置されていませんが、穏やかな波と遠浅の砂地は、
小さなお子様でも安心して楽しめる絶好の環境です。
SUPやカヤックなどのマリンアクティビティにも最適で、施設から降りられる小さな入江は、
プライベート感あふれる特別な空間。少し足を伸ばして海岸沿いを50mほど歩くと、
潮が引いた時にだけ現れる天然のビーチが広がります。
大きな岩が点在するありのままの景色は、この場所ならではの魅力です。

WRITER
シーサー・ハマSeaser Hama
413hamahiga hotel&cafeの物語を担当する守神
シーサー浜と申します。
どうぞお見知りおきを。
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